草木染をするようになってから

わたしの爪はいつも少しだけ染まり、

ちょっと汚れて見え恥ずかしくなることがあります。

作業中は手袋をしていますが、

エキスが入り込んでしまうこともしょっちゅう。

急いでいる日は素手で作業してしまい、

衣類と一緒にわたしの手まで染まってしまいます。

子どものころ、農作業をしていた祖母の手を見て、

「どうしていつも汚れているんだろう」と不思議に思っていました。

でも今は、その手が祖母の暮らしを映す、

あたたかな勲章だったのだとわかります。

そして気がづいたことは

私の手もまた、草木と過ごした証のようで

だからこそ、ちょっと愛おしいのです。